ムファンビーな日常

日常をいろんな角度で見てみてもいいんじゃない?

胴上げして、全員骨折。「花弁に相談だ。」

すぐに使える花弁テクニック4選

 
 
 
 
ロッカーの前でキュヒョンがユニフォームに着替えていると、入り口の扉が開く音がした。
シウォンがドンへと共に店を出てから間もない。もう戻ってきたのか、それとも忘れ物かな。
 
パーティションから顔だけ出して店内を確認する。レジの脇に立っていたのは予想外の人物だった。
 
 
「こんにちは」
 
「こんにちは、……あの、シウォンさんは今いませんけど」
 
「知ってるよ。さっきドンへさんと車に乗ってるの見たし。彼がいないときに来たかったの」
 
顔合わせづらくて、と付け足す彼女の言い分に、あー…とキュヒョンも納得してみせる。
彼女は以前この店で働いていたウェイトレスで、決して穏便に退職したわけじゃないからだ。
 
「その服、けっこう似合ってるね」
 
「蝶ネクタイには慣れませんけど」
 
「仕事はもう慣れた?」
 
「ぼちぼち、です」
 
 
キュヒョンが音蔵でアルバイトをしていることを知っても、相手は驚かなかった。既に把握していたらしい。客の誰かから伝わっていたのかもしれない。
 
それにしてもこの人は何が目的なんだろう。
店主が不在の間に何か嫌がらせでもしようというのか。
キュヒョンが訝しんでいるのを察したらしく、彼女は困ったように微笑んだ。
 
「今日は荷物を取りに寄ったの。あたしの私物とかロッカーに残ったままだったでしょ?」
 
「あ、はい。あります。…すみません、勝手に移しちゃいました」
 
キュヒョンがロッカーを使う為、シウォンが中にあった荷物をまとめておいたのだ。
カウンターを出て紙袋を手渡すと、彼女は「いいの。こちらこそ気を遣わせてごめんなさい」と言って荷物を受け取った。
 
長い髪を一本にまとめ、白いTシャツとワイドパンツ姿の彼女は、飾り気がないのにやはりとても美人だと思った。喫茶店のユニフォームよりもずっと魅力的だ。
 
「勢いで辞めちゃったから、色々と置き忘れてたの。定期更新するのに学生証がないことに気付いて…あ、やっぱりここにあったし、馬鹿だな〜」
 
「学生さんなんですか」
 
「うん。M大の三年。就活するのにそろそろバイトも辞め時だったんだけど、……」
 
しばしの沈黙のあと「あのとき、君もいたよね?」と頬をほんのり染めて彼女が訊いてきた。
 
「いました…、あの、なんで急に…」
 
「なんであたしが急に辞めたか? シウォンさんから聞いてないんだ」
 
「言わないですよ、あの人、そういうの」
 
「……うん。そっか…だよね」
 
 
頷いた彼女の目線が、キュヒョンを素通りしてこの場にいないシウォンの姿を追っているようだった。
眩しいように目を細めて、瞼を閉じると、嘆息して笑顔に戻る。
「でも、気になってた?」と尋ねられ、目を泳がせたのちにキュヒョンは首を縦に振った。
 
 
「ごめんね、変なとこ見せちゃって」
 
「そんな。いいんです。でも……あの、言いづらかったら、別に…」
 
「あたし、シウォンさんに振られたの。あの夜告白して、そりゃもうめちゃくちゃに砕かれちゃった」
 
あっけらかんと彼女は言った。
 
「自分で言うのもなんだけどさ、シウォンさんといい感じだと思ってたし、告白しても上手くいくかもって、変な自信もあったから」と苦笑すると照れたように額に手を当てる。
 
「振られたのかなりショックで、悲しいよりもムカついたの。だってあの人、なんて言ったと思う? 『そういうの困る、好きになられても迷惑なだけだから』って……酷いでしょ」
 
「……」
 
こういうとき、どう声をかければ、どんな顔をすればいいのかも、キュヒョンには分からない。
慰めの言葉一つ浮かばない自分は薄情だ。
 
「信用されてるとか、あの人のこと分かってるとか、全部あたしの思い込みだったんだよね」
 
自己完結して呟くと、彼女はキュヒョンから少し離れてカウンターの前に移動した。
給仕をしていたときにはなかった、ピンク色に染められた爪が花弁に触れる。
 
「この花のこと、知ってる?」と振り向かれ、キュヒョンは「わかりません」と答えた。
花の種類ではなく、この花の意味がわかっているか、という質問だと受け取った。キュヒョンがシウォンに問いたかった事だ。
 
「毎月ね、同じ日にシウォンさんが小さな花束を買ってくるの。枯れたら棄てて、その繰り返し。何かの儀式みたいで、……たぶん、忘れられない人がいるんだろうなって、思ってた」
 
カウンターの隅の花は萎れかけ、頭を垂れていた。
店内に彩りを添えるには控えめで、むしろ花瓶の方が派手なくらいだ。
毎月の儀式?
誰のために?
質素な印象の花束はシウォンが女性に捧げる贈り物のイメージと合致しない。
 
 
「わかってても、好きになっちゃった」
 
小さな声で彼女が呟く。
冷たい刃物を押し当てられたように、キュヒョンの胸元がちりりと痛んだ。
相手への同情なのか、痛みはすぐに消えた。
シウォンの顔が浮かんでくる。いつも飄々とふざけて、屈託なく笑って、気がつけば彼のペースに巻き込まれている。
シウォンの過去に何があってもキュヒョンには知る術もない。大人はいちいち打ち明けたりしないから、こんな子供に。
ある意味彼にずっと近く、傍にいた女性の好意を『迷惑』と言って排除するシウォンが想像できずにいた。そんな一面を知ってしまった自分はフェアじゃないなと思う。何に対等でいたいのか。
また答えの出ない自問が増える。
 
彼女が帰って、その十分後にシウォンが戻ってきた。
口止めされたわけじゃないから、荷物を取りにきた元ウェイトレスの話をすると、シウォンは「そう」と軽く頷いた。何か訊かれるかと思ったが、特に質問はされなかった。
 
営業時間が終わって店内の清掃をしているとき、花が枯れてると言って、シウォンはゴミ袋に花束だった残骸を詰めた。
 
 
「観葉植物って、その部屋の悪い気を吸うと萎れるとか言うじゃないですか。これは切り花だけど、やっぱり人の気持ちに反応すると、早く枯れたり逆に長持ちしたりするんですかね」
 
「……スピリチュアル的な話?」
 
「さぁ…。自分でも何言ってんのか分かんないです」
 
「なんだそれ」
 
 
キュヒョンの苦笑にシウォンも笑う。
彼女の話を聞かなければ、シウォンの行動に違和感を持つことはなかったんだ。
棄てられるだけの枯れた花。
 
「ゴミ捨て行ってきます」とドアに向かうキュヒョンの背後から、声が聞こえた。
 
 
「お前、ときどき怖いよね」
 
 
自分の何に恐れを感じるというのか。
怖い、と言ったシウォンの声が穏やかで、そっちの方がよっぽど怖くて、キュヒョンは振り返れなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

花弁に全俺が泣いた

秋の長雨ですか…雨降ったり止んだり。
そんな秋色のコサージュ、
メタルメッシュクラフト Step4 できました
 
花弁に芯を入れる事で、より自由なボリュームを出す事が出来るようになります。
芯のワイヤーはもちろん外側のワイヤーよりも柔らかい番手のワイヤー。
センターにスワロフスキーを使ってキラキラ感出てますか?
一粒なので、お魚ちゃんにはまけるかな?笑
 
ちょっとはおったスカーフの上でも、軽いから大丈夫ドキドキ
シックな装いにどうでしょう?
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